遺産分割

 遺産分割の期限というものはありません。ただ,現実には被相続人の死亡直後に遺産分割の話し合いが行われることは少なく,葬儀儀礼など(四十九日法要)が一通り終わった後に遺産分割の話し合いに入ることが一般的です。また,相続税の申告・納付期限である,相続開始のあったことを知った日の翌日から10か月以内という時点も,分割協議の開始される一つの契機となっているようです。

 ご兄弟3名のうち,あなた一人に土地建物を取得させる方法としては,代償分割という方法があります。この方法によれば,あなたは,土地建物を取得できなかった他の2名のご兄弟に対する債務を負担することになります。 

 

                                               (文責 弁護士 船倉亮慈 2010.10.12)

 遺産分割協議が調った場合,単に口頭の合意でとどめておくことも可能ですが,協議の蒸し返しを防ぐために,遺産分割協議書を作成しておくべきです。

  遺産分割協議書を作成する場合,以下の点に注意すべきです。

   ①誰がどの資産を取得するのかを明記する。

   ②現在判明していない相続財産が今後発見された場合,誰にどう分配するのかについても決めておく。

 遺産分割を調停事件として申し立てる場合,土地管轄は,相手方の住所地又は当事者が合意で定める家庭裁判所となります。ちなみに,遺産分割審判を申し立てる場合は,調停の場合とは異なり,被相続人の住所地又は相続開始地の家庭裁判所となります。 

 

                                                (文責 弁護士 船倉亮慈 2010.10.12)

 遺産分割の調停においては,家事審判官(裁判官)の指揮により2名の調停委員が,当事者双方から事情を聴いたり,必要に応じて資料等を提出してもらったり,遺産について鑑定を行うなどして事情をよく把握した上で,各当事者がそれぞれどのような分割方法を希望しているか意向を聴取し,解決案を提示したり,解決のために必要な助言をしたりして,合意を目指し話合いが進められます。

 お母様の認知症の症状が進んでいる場合,家庭裁判所に,成年後見開始の申立てをし,選任された成年後見人がお母様の代理人として調停に加わることにより遺産分割をすることができます。 

 

                                                (文責 弁護士 船倉亮慈 2010.10.12)

 行方不明者がいる場合には,家庭裁判所に対し,不在者財産管理人選任の申立てをし,選任された不在者財産管理人が,行方不明者に代わって調停に加わることにより遺産分割をすることができます。