遺留分

 兄弟姉妹以外の相続人には,遺言によっても処分できない「遺留分」という権利が認められており,法定相続分の2分の1(直系尊属のみが相続人の場合は3分の1)の割合で認められています。したがって,あなたやお母様は,それぞれの遺留分割合相当の財産について,お兄様から取戻しを求めることができます。

 具体的な遺留分の侵害額は,

被相続人が相続開始時に有していた財産全体の価額に贈与財産の価額を加え,その中から債務の全体を控除して,遺留分算定の基礎となる財産額を確定し,それに民法1028条所定の遺留分の割合を乗じて総体的遺留分を算定し,複数の遺留分権利者がいる場合にはそれぞれの法定相続分の割合を乗じ,特別受益財産を得ているときはその価額を控除して個別的遺留分を算定します。

 相続が開始したこと及び減殺すべき遺言等があったことを知った時から1年以内,かつ相続開始時から10年以内に遺留分減殺請求権の行使をする必要があります。後のトラブルを防ぐために,配達証明付きの内容証明郵便で請求すべきでしょう。 

 

                                                (文責 弁護士 船倉亮慈 2010.10.12)

 相続が発生する前(被相続人の生前)に,遺留分を放棄することはできますが,家庭裁判所の許可が必要となります。家庭裁判所は,①放棄が遺留分権利者の自由意思に基づくものかどうか,②放棄する理由に合理性・必要性があるか,③放棄と引き換えにされる代償が払われているかなどの事情を考慮して,拒否の判断をすることになります。