民事信託ってなに

民事信託ってなに

最近,民事信託という言葉を耳にすることが増えました。

民事信託ってなんなんでしょうか?

 

「おじいさんは,孫に毎月決まった額のお小遣いをあげたい。」

おじいさんがしっかりしているうちは,毎月おじいさんが孫にお小遣いをあげれば大丈夫です。

でも,おじいさんが認知症になってしまった場合はどうするの?亡くなった場合はどうなるの?

そんな場合に,民事信託という手段が一つの選択肢になります。

 

民事信託の登場人物は「委託者」「受託者」「受益者」の3人です。

おじいさんは「委託者」として,おじいさんの預金500万円をおじいさんの長男「受託者」に譲渡します。

そして,孫を「受益者」として,毎月5000円ずつを孫にお小遣いとして渡すよう,長男との間で約束します。

長男は,「受託者」として,「受益者」であるおじいさんの孫に,毎月5000円を渡さなければなりません。

 

この場合の民事信託の要素は,

「委託者:おじいさん」

「受託者:長男」

「受益者:孫」

「信託目的:毎月5000円を渡す」

「信託財産:預金500万円」

となります。

 

おじいさんが認知症になっても,預金は既に受託者である長男に譲渡しているため,孫にお小遣いを渡せなくなる心配はありません。

そして,おじいさんが亡くなっても,信託は終了しないので,亡くなった後も孫にお小遣いを渡すことができます。

 

上記の例だと,任意後見契約や遺言によって,上記と同様の内容を実現することが可能です。

しかし,信託では,その他の制度では実現できないことを実現できる場合もあります。

どんな場合なのかは,別の機会にご紹介します。