弁護士に事件を依頼したら,その後,どのような流れで進んでいくのかイメージがつかめません。 できるだけ具体的に教えてほしいのですが。

弁護士に事件を依頼したら,その後,どのような流れで進んでいくのかイメージがつかめません。 できるだけ具体的に教えてほしいのですが。

事件の種類,紛争のどの段階で受任したか,相手方の対応がどうであるかなどによって受任後の流れも違ってきます。
ご依頼された事件あるいはご依頼をご検討いただいている事件の流れがどのようになるかの見通しについては,担当の弁護士から個別に具体的なご説明を差し上げることになります。

 
ここでは,ある架空のケースを想定して,解決までの流れをお話してみたいと思います。
ご相談内容は,建物をB氏に貸しているA氏からのもので,「B氏が半年間にわたって家賃を支払わないでいるので,出て行ってもらいたい」という内容です。

法律相談から問題解決までのフローチャート図もご用意しておりますので,こちらも併せてご参照ください。
 

【ご相談から受任まで】
A氏からご予約いただいた日時に法律相談を行い,担当弁護士が具体的な事情をお伺いして法的なアドバイスを差し上げる。

A氏から自分で対処するのが困難なので,当事務所に事件処理をしたいとのご依頼があり,当事務所とA氏との間で委任契約を締結する。委任契約締結の際には,委任契約書を作成する。

A氏から当事務所に委任契約に定められた着手金及び実費をお支払いいただく。

 

 

【交渉段階】
担当弁護士がA氏の代理人として,B氏に内容証明郵便を送付する。
*内容証明郵便の内容は,滞納家賃を書面到達後1週間以内に支払うよう督促&滞納家賃を支払わない場合には賃貸借契約解除する。

B氏から催告期間内の滞納家賃の支払いがなされない。

担当弁護士が,明渡しを求めてB氏と交渉。

B氏が明渡しを拒絶する(交渉決裂)=裁判での解決を目指すこととなる。

 

 

【裁判段階】
担当弁護士が裁判所に提出する訴状案を作成する。

当事務所から裁判所にA氏の代理人として訴状等を提出し,訴えを提起する。

訴え提起から1か月後に裁判の第1回期日が設けられる。
*裁判の第1回期日は,訴え提起から1か月~1か月半の間に指定されることが多い。

第1回期日:B氏が賃貸借契約の解除の有効性を争うとの答弁書を裁判所に提出する。

第2回期日:当事務所からB氏の答弁書に反論する準備書面を提出する。
*裁判期日は,月1回のペースで開かれるケースが多い。

第3回期日:B氏から反論の準備書面が提出される。

第4回期日:次回期日に関係者を尋問することが決まる。

第5回期日:A氏とB氏について尋問が行われる。

第6回期日:A氏の訴えを全面的に認める判決が出される。

控訴期限内にB氏の控訴がなく,一審判決が確定する。
*日本の裁判は,三審制であることから,判決に不服のある当事者は,控訴・上告を行うことができる。控訴・上告が行われると,解決までの時間が長くかかる。

 

 

【裁判後解決(委任契約終了)まで】
B氏から担当弁護士に,滞納家賃等の一部の支払いたいとの申出と2週間後に明け渡したいとの連絡が入る。

明渡日に担当弁護士が現地に赴き,B氏から鍵を受け取るなどして明渡し確認を行い,滞納家賃等の一部の弁済を受ける。

B氏が経済的に窮状にあり,しかも,無職であり,滞納家賃等全額の回収は困難であると思われることから,担当弁護士とA氏とで検討した結果,建物の明渡しと滞納家賃の一部を回収したことで,事件解決とみなすこととする。
*B氏に資産があれば,A氏は,勝訴判決に基づき,預金・給与の差押等を行うことによりさらなる滞納家賃等の回収を行うことができる。

A氏から当事務所に委任契約書で定められた報酬金をお支払いいただき,また,当事務所がA氏から預かっていた実費を精算し,委任契約を終了させる。