CSR・コンプライアンス

 CSRとは,Corporate Social Responsibilityの3つの頭文字をとった言葉で,日本語では,「企業の社会的責任」と訳されています。

 CSR(企業の社会的責任)とは何か,という点については,様々な考え方があります。(以下、続く

 日本のCSRと言えば,環境問題やコンプライアンスが中心だと言われることがよくあります。

 高度経済成長期に大問題となった公害による健康被害によって環境問題が取り沙汰され,バブル崩壊以後に多発した企業の不祥事によってコンプライアンスという言葉が浸透しました。

 会社の権利能力は,定款に定めた目的によって制限を受けます。

ただし,判例は,定款所定の目的である事業そのもののみならず,その事業の遂行のために必要な行為についても,会社は権利能力を有するとしています。

 

CSRの取り組み内容をとりまとめて公表するために,多くの企業がCSRレポートを発行しています。

環境省の『環境にやさしい企業行動調査』(平成24年度版)によると,1161社(うち上場企業374社)のうち,環境報告書又はCSR報告書を作成・公表している企業は,

 

上場企業で266社(上場企業の約71%)

非上場企業で248社(非上場企業の約32%)

合計514社(全体の約44%)

 

となっています。

この数に,WEB上での情報公開数を加えればさらに多くの企業がCSRについての情報を公開していることになります。

 

CSRの何についての情報をどのように公開すればいいのかについては,GRIガイドラインが参考になります。

社会は,人間が集まってできているものですから,当然,企業活動にも様々な人が関わり合っています。

例えば,コンビニエンスストアの経営は,正社員やアルバイトなどの働く人,商品を買う人,商品(原材料も含む。以下同じ。)を作る人(会社),商品を卸す人(会社),商品を運搬する人(会社),委託契約者(宅配業者や銀行ATMなど),会社の株主,地域社会,同業他社,債権者,金融機関,政府・行政機関などなど,数多くの人が関わっています。

いかなる企業活動であっても,様々な人と関わり合っていることは同じです。

これらの,「組織の何らかの決定または活動に利害関係をもつ個人またはグループ」のことを総称して「ステークホルダー」といいます(定義は,ISO26000のものです。)。

 

CSR経営を実現するには,まず,自社のステークホルダーを把握することが大切です。

そして,それぞれのステークホルダーごとに,いかなる点に注意しておつきあいをしていくべきかを検討しなければなりません。

 

ただ,ステークホルダーによっては,どのようなことが求められているのか分かりにくいこともあります。また,時代の流れによって,求められることが変わってくることもあります。